氷上の穴釣りで特別必要なものは氷に穴をあけるアイスドリルと暖をとるための七輪やヒーター、それと釣っているうちに穴に張ってくる氷をすくう揚げ物用のアミといった物です。その他は竿、仕掛け、餌といったいつもの釣り道具です。しかし、氷の張るような冷たい水のなかから、3cmから10cmたらずの小さな魚を釣るわけですから、それなりのものを使わないと釣果は上がりません。市販の竿や、仕掛けでは思うように釣れないのです。
まず、竿は糸巻きが付いた握り部分に極めて細く柔らかい穂先きを繋ぎます。ガイドは無く、糸は穂先きに丁寧に巻き付けて先端をシリコンチューブで止めます。私は竿邦さんの八洲調子の穂先きを更に削って使っています。
2003年からはペットボトルを加工した穂先きにはまっています。詳しくは超高感度穂先きのページをご覧ください。
道糸はフロロカーボンの伸びの少ない道糸を使います。バス釣り用の3ポンドテストくらいのものです。PEラインも一般的になってきましたが、穴釣りには取扱いの難しさから不向きだと思います。
仕掛けはハリ:秋田キツネ1号から2号、ハリス:0.2〜0.4、おもり:たなご釣り用の下に自動ハリス止めの付いたもの、ハリ数:5本から7本で自作します。魚が小さい松原湖では餌のラビットとの兼ね合いもあって1号のハリを使う事が多いです。仕掛け図



おもりは穂先きの強さに合わせて大きさを選びます。また、これは裏わざですが、おもりを途中から曲げておくと、沈んでいく際に垂直に落ちずに広くポイントを探れるようになります。
餌はラビットか紅サシかアカムシを使います。魚が小さい時はやはり小さいラビットの方が喰いが良いようです。紅サシしか手に入らない場合ははさみでカットして使います。差し方は基本的には丁寧に通し差しにして、ハリ先は必ず出します。また爪で少し傷つけて汁を出すと喰いが良くなります。またまん中にチョン掛けにして左右を切るといった差し方もあります。それからこれが一番大切なことかも知れませんが、常に餌の状態に注意して、面倒がらずにちょくちょく取り替えることです。穴釣りで一番良く掛かってくるのはおもりの下に付けたハリですから、最低でもこのハリにつける餌は頻繁に取り替えましょう。
ここでまたまた裏わざですが、紅サシは釣行の1週間前くらいに買ってきてビニール袋から大き目のビンに移して、チーズやバターを喰わせます。元気で魚を誘う匂いの付いたサシができます。ビンのふたはしっかりと閉めておかないと脱走して大事件になります。くれぐれも気を付けて。
以上のような道具を持って氷に上がるのですが、ベテランの人たちは腰掛け兼用の道具箱にいれて、肩に掛けて行くのが多いようです。片手にアイスドリルを持ちますが、もう一方の手は自由にしておいた方が賢明です。すべって転んで怪我などしたら、釣りどころではありませんからね。ワカサギは夜が明ける直前のまだ薄暗い時分によく釣れることが多いので、朝早くから釣りをするなら、ランプも必要になります。また雪や雨に降られながらの釣りは辛いものもありますから、テントもあると便利です。寒さもぐっと和らぎますしね。でもそうしてると、どんどん荷物が多くなってしまいます。子供の遊び用のそりを利用するのもいいかもしれません。
それではここで私の釣り方をお話します。ワカサギ釣りでは誘いが決め手となります。誘いのかけ方は底まで落とした仕掛けを軽く2〜3回、竿の弾力を利用して上下に約10cmほど揺らします。そして竿を持った手をひざや太ももにあてがって静止させて、竿先に神経を集中します。竿先が揺れてしまっては当りを見逃します。両手で竿を持ったり、竿をなにか適当な台に乗せたりして竿先を静止させることが肝心です。そして、極々静かにゆっくりと仕掛けを上げて聞いてきます。魚が餌をくわえるとスーっと竿先がおじぎします。もたれのあたりです。このもたれの当りを取らないと穴釣りでは釣果は伸びません。ワカサギ1尾の重さを現わすことができる竿先がどうしても必要なのです。ブルブルっと手元まで伝わる大きな当りは魚がくわえた餌を吐き出す時の当りです。この当りであわせてもハリががりの確率は低いです。当りがあったらすかさず、軽くあわせて糸をたぐります。途中で段を付けないように一気にリズミカルにたぐります。掛かっていれば魚が泳ぐので道糸が穴の中心から右に左にずれます。穴の周りの氷に道糸を引っ掛けないように注意しながら取り込みます。魚の頭をつまんで引っ張ればはずれますからすぐに仕掛けを再投入します。手返し良く一連の動作を行うことが釣果を伸ばす決め手です。釣ったワカサギは用意した空きビンに入れましょう。
最後にワカサギをどうしても釣りたい方にとっておきのヒントをお教えします。それは何処の湖に行くにしても解禁日に行くことです。悪くても解禁日から1週間以内に行くことです。但し、その日に釣れたことでその後の苦悩と苦労について当方は一切の責任を負いかねますのでその点だけは重々ご承知置きの上、解禁日にワカサギ釣りに行ってください。